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あなたはまだ帰ってこない

上映中~4月26日(金)

日時

上映中~4月26日(金)

料金

一般¥1,800/ユース(22歳以下)¥1,500/シニア¥1,100/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK会員¥1,000(土日祝¥1,300)/ユース(22歳以下)会員はいつでも¥1,000)

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詳細 DETAIL

愛とは歓びなのか、苦しみなのか、あるいは待つことなのか?
すべての女性に突き付けられる、愛の葛藤

フランスが世界に誇る小説家マルグリット・デュラスの
自伝的原作『苦悩』を映画化

第二次世界大戦時のナチス占領下のパリ。1944年、マルグリット・デュラス30歳。夫のロベールは地下でレジスタンス活動をしていたため、ゲシュタポに突然連れ去られる。それが、彼の帰りを祈り、彷徨い、苦悩する、彼女にとっての愛のための人生の始まりだった…。
夫を待ち続ける不安の日々、現れるヴィシー政権の手先の男の誘惑、そして彼女を支える愛人――。
戦時下、誰もが、戦場に赴いた人、捕えられた人を待ち続け、愛しつづけることの痛みと不安と闘っていた。愛とは、苦しみなのか、歓びなのか、あるいは待つことなのか?
すべての女性に贈られる、愛とは何かを突き付ける、フランスが世界に誇る小説家マルグリット・デュラスの自伝的原作『苦悩』(河出書房新社刊)を見事映画化。
映像化不可能と言われた本作をベースに、デュラス自身の愛と、その苦しみが、戦争の記憶とともに語られる、激動の愛のドラマが誕生した。

【STORY】

わたしは待つ。
それがわたしの愛の姿

1944年6月、第二次世界大戦中、ナチス占領下のパリ。ジャーナリストでもあり、作家の道を歩み始めたマルグリットは、夫ロベール・アンテルムとともにレジスタンスの一員として活動していたが、ロベールはゲシュタポに連れ去られ収監されてしまう。
日ごとパリのナチス本拠地に通い、夫の情報を得ようとするが、周りには彼女と同じように夫や恋人、家族の安否を知ろうとする女たちで溢れていた。誰もが表情は暗く、短い時間の間に刻み込まれて皺が、顔を覆っていた。

そんなとき、一人の謎めいた男がマルグリットに近づいてくる。夫を逮捕したというゲシュタポの手先ラビエだった。
ラビエは作家であるマルグリットへの尊敬の念を隠そうとせず、戦争が終わったら、ドイツに芸術書を扱う本屋を開くのが夢だ、と誘ったカフェでワインを薦めながら語るのだった。しかしマルグリットが知りたい夫の情報は、小出しにしかせず、彼女との次の逢瀬を取りつけるのだった。さらには自分の口添えで、ロベールを労働免除にした、拷問もしていない、とマルグリットの耳元でささやく。
彼女はラビエの言われるままに、彼の指定する場所、時間に、一分の狂いもなく駆けつけるようになっていく。まるでつき合いたての恋人同士が、時間を惜しむかのように。しかし、それが、マルグリットにとっての、ロベールへの愛の証だった。

彼を無事奪還すること、そして待ち続けること。
そのための手段以外、彼女にはなかった。
たぶん、ほかの、待つ大勢の女たちにも。

レジスタンス運動の仲間たち、とくにマルグリットの愛人でもあるディオニスは、ラビエに懐疑的であったが、しかし、ゲシュタポの情報を入手できる可能性に賭け、マルグリットとラビエの逢瀬を許すのだった。
しかし飛び込んできたのは、ロベールのドイツへの移送という情報だった。
夫ロベールは生きて帰れるのだろうか。愛する夫の長く耐えがたい不在。心も体もぼろぼろになりながら夫の帰りを待つマルグリットだったが…。 



『あなたはまだ帰ってこない』
(2017年/フランス・ベルギー・スイス/フランス語/126分/ビスタ)
監督・脚本: エマニュエル・フィンケル
出演: メラニー・ティエリー、ブノワ・マジメル、バンジャマン・ビオレ、グレゴワール・ルプランス=ランゲ、エマニュエル・ブルデュー