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建築と時間と妹島和世

上映中~1月14日(木)

日時

上映中~1月14日(木)

料金

一般¥1,600/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,200/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

詳細 DETAIL

地形を設計する。風景を建築する。

写真家・ホンマタカシが
建築家・妹島和世を追ったドキュメンタリー映画

大阪芸術大学に「丘」が建つまでの3年半の記録。

大阪芸術大学アートサイエンス学科。アートとサイエンスとテクノロジーを柔軟に連携させて、これまでになかった研究と教育を行う新校舎に、妹島和世が込めた思いは「公園のような建物」。

妹島和世。金沢21世紀美術館やルーブル美術館ランス別館などを手がけ、建築界のノーベル賞とも称されるプリツカー賞を受賞した建築家。
彼女は新校舎の設計・建築にあたり大切にしたことを3つ挙げている。一つは、建物が立つ「丘」に合せた外観であること。それは周辺の環境と美しく調和する、有機的なフォルムを導き出した。さらに、建物が「開かれている」こと。様々な方向からの出入りでき、様々な方向への視界が確保できるような、内と外との自然なつながりを実現した。そして、そこが人々の「交流の場」となること。まさに、誰もが立ち寄れる、見晴らしのいい丘の上の「公園」である。

その構想から完成までの、3年6か月という時間を追ったドキュメンタリー。一人の建築家の一つの建築に向き合う姿を鮮明に描き出している。
監督・撮影は、ル・コルビジェ、丹下健三など数々の建築物を撮影してきた写真家 ホンマタカシ。90年代に妹島と出会い、それ以来妹島建築を撮影してきた。その彼の映像の力が、妹島の作品を通して「もう一つの作品」を作りあげた。

アートサイエンス学科・新校舎とは
コンセプト
建築家・妹島和世が手がけ、2018年11月に大阪芸術大学キャンパス内に生まれた校舎。最先端のサイエンスやテクノロジーを生かし、新時代のクリエイターを育てるアートサイエンス学科が主に利用する。

校舎はキャンパスの入口にある。学生たちはキャンパスへと続く坂道、通称「芸坂」を上り、最初にこの校舎を目にする。丘の上に立ち、周囲を木々に囲まれていることから、妹島は「丘と一体化していること」を重視した。環境と調和し、主張しすぎない。風に揺れる葉のように、柔らかな曲線が特徴的だ。

ほかにも妹島は「開かれていること」「交流の場になること」を大切にした。内外の自然なつながりを重視したこの校舎は、色々な角度から出入りできる。また開かれたスペースが多く、他学科の学生も気軽に立ち寄ったり、アイディアの実験や披露に使ったりすることができる。公園のように、さまざまな人が集まり、自然を感じながら自由にくつろげる空間を理想とした。

アートサイエンス学科の拠点でありながら、大阪芸術学科の15の学科の交差点にもなる。また新たな出会いを促進し、多様な知見とビジョンが共有される未来の学修空間でもある。妹島は何度も現地に足を運び、建物を「建てる」というより「降ろす」「ランディングさせる」想いで設計した。表現力、発想力、構想力、コミュニケーション力……これらを備える新しいクリエイターへの願いが込められている。

『建築と時間と妹島和世』(2020年/日本/カラー/16:9/60分/英語字幕付き/英語題:Architecture, Time and Kazuyo Sejima)
監督・撮影:ホンマタカシ
出演:妹島和世
製作:大阪芸術大学
Copyright 2020 Osaka University of Arts. All Rights Reserved.
配給:ユーロスペース