日時
不定期上映中~8月5日(木)
料金
一般¥1,900/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,200/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000
不定期上映中~8月5日(木)
一般¥1,900/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,200/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000
・特別鑑賞券 3回券(券面「Bunkamura ル・シネマ」)は当劇場でもご使用いただけます。
・上映プログラム(A~F)の長編と短編の組み合わせは、Bunkamuraル・シネマ上映時とは異なります。
7月2日(金) | 12:00 | Aプログラム『モンソーのパン屋の女の子』+『シュザンヌの生き方』+『ベレニス』 |
7月3日(土) | – | (上映なし) |
7月4日(日) | 13:40 | Bプログラム 『コレクションする女』+『パリのナジャ』 |
7月5日(月) | 11:50 | Cプログラム 『モード家の一夜』+『紹介、またはシャルロットとステーキ』 |
7月6日(火) | 11:40 | Dプログラム 『クレールの膝』+『ある現代の女子学生』 |
7月7日(水) | 11:50 | Eプログラム 『愛の昼下がり』+『ヴェロニクと怠慢な生徒』 |
7月8日(木) | 11:50 | Fプログラム 『獅子座』+『モンフォーコンの農婦』 |
7月9日(金) | 09:25 | Aプログラム『モンソーのパン屋の女の子』+『シュザンヌの生き方』+『ベレニス』 |
7月10日(土) | – | (上映なし) |
7月11日(日) | 12:45 | Bプログラム 『コレクションする女』+『パリのナジャ』 |
7月12日(月) | 09:50 | Cプログラム 『モード家の一夜』+『紹介、またはシャルロットとステーキ』 |
7月13日(火) | 09:50 | Dプログラム 『クレールの膝』+『ある現代の女子学生』 |
7月14日(水) | 12:35 | Eプログラム 『愛の昼下がり』+『ヴェロニクと怠慢な生徒』 |
7月15日(木) | 09:50 | Fプログラム 『獅子座』+『モンフォーコンの農婦』 |
7月16日(金) | 09:25 | Aプログラム『モンソーのパン屋の女の子』+『シュザンヌの生き方』+『ベレニス』 |
7月17日(土) | 11:20 | Bプログラム 『コレクションする女』+『パリのナジャ』 |
7月18日(日) | – | (上映なし) |
7月19日(月) | 09:20 | Cプログラム 『モード家の一夜』+『紹介、またはシャルロットとステーキ』 |
7月20日(火) | 09:35 | Dプログラム 『クレールの膝』+『ある現代の女子学生』 |
7月21日(水) | 09:20 | Eプログラム 『愛の昼下がり』+『ヴェロニクと怠慢な生徒』 |
7月22日(木) | 16:25 | Fプログラム 『獅子座』+『モンフォーコンの農婦』 |
滑稽であるがゆえに貴く、凡庸であると同時に美しい、男と女の恋模様。のちに、80年代の〈喜劇と格言劇〉シリーズ、90年代の〈四季の物語〉シリーズへと成熟してゆく巨匠エリック・ロメールが、構想10年をかけ、いちばん最初に作りあげた連作が本特集〈六つの教訓話〉です。ふたりの魅力的な女性のあいだで翻弄されながら、運命の愛を求め、ひとりよがりの夢想と葛藤に思い悩む男たちの可笑しさが、6作品揃いました。
さらに〈六つの教訓話〉シリーズに加え、本特集では「カイエ・デュ・シネマ」誌に映画批評を寄稿しはじめた頃の若きロメールが、ゴダール、シャブロルらと共に撮った才気あふれる短編6作品も上映いたします。
▼〈六つの教訓話〉シリーズ
『モンソーのパン屋の女の子』
(1962年/フランス/スタンダード/モノクロ/24分/原題:La Boulangère de Monceau)
学生の“私”は街でよく見かける美しい女性、シルヴィーに恋をする。友人にそそのかされその気になった“私”は思い切って声をかけるが、その日から一切彼女の姿を見なくなってしまった。シルヴィーを探し求めて彷徨う“私”は、パン屋で働く女の子と仲良くなって・・・。〈六つの教訓話〉シリーズの第一作にあたる短編。盟友シュローダーが製作と主演を兼ねているが、“私”のモノローグはベルトラン・タヴェルニエが担当。
撮影:ジャン=ミシェル・ムリス、ブリュノ・バルべ
製作・出演:バルべ・シュレーデル
『シュザンヌの生き方』
(1963年/フランス/スタンダード/モノクロ/55分/原題:La Carrière de Susanne)
真面目な薬学部1年生のベルトランにとって、気ままに生きる悪友ギョームは憧れの対象。そんなギョームが付き合い始めたのは、夜学に通う平凡な容姿のシュザンヌ。彼氏に尽くすシュザンヌに憐れみを感じていたベルトランだったが、やがて分かれたシュザンヌはベルトランに接近、いろいろと世話を焼くようになる。切なく残酷な青春の一コマ。低予算で製作されながらも、その後のロメールの作風を決定づける重要な中編。
撮影:ダニエル・ラカンブル
出演:カトリーヌ・セー、フィリップ・ブゼン、クリスチャン・シャリエール
ベルリン国際映画賞銀熊賞
『コレクションする女』
(1966年/フランス/スタンダード/イーストマンカラー/87分/原題:La Collectionneuse)
画廊のオープンを控えたアドリアンは、恋人からの誘いを断り商談のためサントロペへ。友人の別荘に滞在する彼は、そこで美しい少女アイデに出逢う。コレクションのように次々と男を引っかけるアイデに苛立ちながらも惹かれるアドリアン。南仏の色鮮やかな風景のもと、自由奔放な少女に振り回される男たちの姿がおかしみを誘う。撮影監督アルメンドロスがはじめて手掛けた35mmカラー長編。
撮影:ネストール・アルメンドロス
出演:パトリック・ボーショー、アイデ・ポリトフ、ダニエル・ポムルール
カンヌ映画祭国際カトリック映画事務局賞
マックス・オフュルス賞ジョルジュ・メリエス賞
『モード家の一夜』
(1969年/フランス/モノクロ/スタンダード/111分/原題:Ma Nuit chez Maud)
技術者の“私”は、久々に再会した旧友とともに女医モードの家を訪れる。互いに惹かれ合うも、敬虔なカトリック信者で堅物の“私”と無神論者のモードの恋愛観はかみ合わず、奇妙な一夜を過ごすはめに。アメリカでも高く評価されて全米映画批評家協会賞などで脚本賞を得た秀逸な会話劇。トランティニャンのスケジュールの都合で完成が遅れたが、シリーズ三作目にあたる。
撮影:ネストール・アルメンドロス
出演:ジャン・ルイ=トランティニャン、フランソワーズ・ファビアン、マリ=クリスティーヌ・バロー
ルイ・デリュック賞
サン・セバスチャン国際映画祭グランプリ
全米映画批評家協会賞作品賞
『クレールの膝』
(1970年/フランス/スタンダード/カラー/106分/原題:Le Genou de Claire)
別荘を売却するため避暑地アヌシーに赴いた外交官のジェロームは、旧友の作家オーロラと再会。オーロラの口車に乗って、ローラとクレールという美しい姉妹を誘惑することになるジェロームだったが・・・。結婚を間近に控えたもう若くはない男が10代の少女の膝に執着するという一見不道徳な物語だが、あふれ出るユーモアとあっけらかんとした官能性が絶妙なバランスで均衡するロメール美学の白眉。
撮影:ネストール・アルメンドロス
出演:ジャン=クロード・ブリアリ、オーロラ・コルニュ、ベアトリス・ロマン
『愛の昼下がり』
(1966年/フランス/スタンダード/イーストマンカラー/87分/原題:La Collectionneuse)
パリに事務所を持つフレデリックは妊娠中の妻と娘と郊外で暮らす。生活に不満があるわけではないが、どこか満たされない日々。そんなとき友人の元恋人クロエと偶然再会、その日からクロエはフレデリックの元を頻繁に訪れるようになり、彼もまたクロエの魅力に抗えず彼女との関係を夢想する。はじめて既婚男性が主人公のシリーズ最終作。過去作6人のヒロインたちがフレデリックの白昼夢に特別出演している。
撮影:ネストール・アルメンドロス
出演:ベルナール・ヴェルレー、ズズ、フランスワーズ・ヴェルレー
▼初長編作品
『獅子座』
(1959年/フランス/モノクロ/100分/原題:Le Signe du Lion)
叔母の莫大な遺産を相続することになった自称作曲家のピエール。派手なパーティーを開いたはいいものの、遺産はすべて彼の従弟に行くことが発覚。金の無心をしたくても友人たちはバカンスのため不在、一文無しになったピエールはパリの街をあてもなく彷徨う。ロメールの長編デビュー作にしてヌーヴェルヴァーグ初期の代表作。クロード・シャブロルがプロデューサーを買って出て、自身の監督作『美しきセルジュ』(1958)で稼いだ資金を投入したが、興行的には失敗に終わった。
撮影:二コラ・エイエ
出演:ジェス・ハーン、ヴァン・ドゥ―ド、ミシェル・ジラルドン
▼短編作品
『紹介、またはシャルロットとステーキ』(1951年/フランス/スタンダード/モノクロ/11分)
「カイエ・デュ・シネマ」誌が創刊された年、『勝手にしやがれ』の8年前。当時31歳のロメールが本作のロケ地・スイスまでの旅費を、20歳のゴダールがフィルム代を分担して製作費を捻出、ゴダール自ら主役を演じた伝説的な短編。11年後に始まる〈六つの教訓話〉シリーズへと連なる、「一人の男性が二人の女性の間で揺れ動く」という図式で展開される、若者たちのほろ苦く瑞々しい一冬の青春の断片。
出演:ジャン=リュック・ゴダール、アンドレ・ベルトラン(声:アンナ・カリーナ)、アンヌ・クドレ(声:ステファーヌ・オードラン)
音楽:モーリス・ル・ルー
『ベレニス』(1954年/フランス/スタンダード/モノクロ/22分)
かつては美しかったが今ま不治の病に冒されてしまった従妹。やつれ果てた彼女の体に光る「白い歯」に魅せられ、執心する男の凶器をロメール自ら演じた幻想怪奇譚。エドガー・アラン・ポーの同名小説をロメールが翻案、撮影はリヴェットが務めた。フランソワ・トリュフォーをして「なんといっても16mmの巨匠はロメールだった。何度も見直した。この5年の間に35mmフィルムで撮られた最高の映画に比肩する素晴らしさ」と言わしめた傑作。
出演:エリック・ロメール、テレーザ・グラチア
撮影:ジャック・リヴェット
『ヴェロニクと怠慢な生徒』(1954年/フランス/スタンダード/モノクロ/19分)
家庭教師のヴェロニクが、生意気でイタズラ好きの敏腕少年に勉強を教える数時間の出来事を、ホームコメディのような軽やかさで、ユーモラスに描いたロメール初の35mm作品。当初ロメールとゴダールの共作で「シャルロットとヴェロニクの冒険」と称する喜劇シリーズを構想していたが、第一弾『男の子の名前はみんなパトリックっていうの』脚本をゴダールが無断で改変したことにで仲違いし、企画は頓挫。その後撮られた唯一の作品が本作。
出演:ニコール・ベルジュ、ステラ・ダサス、アラン・デルリュー
撮影:シャルル・ビッチ
『パリのナジャ』(1964年/フランス/スタンダード/モノクロ/14分)
ペオグラードで生まれ、アメリカに帰化した後、プルーストの研究という口実でパリに留学している“異邦人”ナジャ。世界中から多様な人々が集まる大学都市に暮らし、気分と興味の赴くまま、ベンシモンのスニーカーにボーダーシャツやチェックのワンピースを着こなして、映画館や美術館、公園を颯爽と歩きまわり、画家や作家たちとの一期一会の交流を楽しむ。しかし、彼女は知っている。この自由なすばらしい時間が永遠には続かないことを。
出演・台詞:ナジャ・テジック
撮影:ネストール・アルメンドロス
『ある現代の女子学生』(1966年/フランス/スタンダード/モノクロ/14分)
女子学生が急増し、ほぼ男子と同じ比率になったパリ大学。科学の研究に勤しむ一人の女子学生の日常と刻々変わりゆくパリの街並みを克明に切り取ることで、女性は結婚して家庭に入るものといった旧来の価値観が変わってゆく時代のうねりを、鮮やかに炙り出す“社会派”ドキュメント。強大なバリケードが築かれることになる「パリ五月革命」2年前のカルチェラタンの風景が鮮明に映された記録としても貴重な作品。
出演:アントワーヌ・ヴィテーズ
撮影:ネストール:アルメンドロス
『モンフォーコンの農婦』(1967年/フランス/スタンダード/カラー/14分)
フランス東部の田舎町モンフォーコンの農場に嫁いだ元教師の女性の日常が、自身のナレーションによって綴られるシネエッセイ。トラクターを運転し、畑を耕し、牛からミルクを絞る農婦としての労働。妻であり母でもある家庭人としての日々の生活。そして村の協議会や組合に参加する共同体の一員としての営み。春夏秋冬、ゆるやかに流れる時間の中、大地に根差した暮らしを、皮肉とも憧憬とも取れる浮遊した眼差しで捉えるロメールの底知れない感性が光る。
出演:モニク・サンドン
「エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマスター版」
提供:マーメイドフィルム
配給:コピアポアフィルム
宣伝:VALERIA
後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本