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グレタ ひとりぼっちの挑戦 I AM GRETA

上映中~12月2日(木)※休映日あり

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日時

上映中~12月2日(木)※休映日あり

料金

一般¥1,900/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,200/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

詳細 DETAIL

2年連続ノーベル平和賞候補

世界で最も有名な15歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリ
誰も知らない本当の姿がここにある。

私はたたかう、ひとりで。
多くの若者を動かした環境活動家の素顔とは——

グレタ・トゥーンベリ Greta Thunberg

2003年、オペラ歌手の母・マレーナ、俳優で作家の父・スヴァンテの長女として生まれる。現在18歳で、妹のベアタと4人家族でストックホルムで暮らす。2011年に学校の授業で環境問題に関する映画を見た後、摂食障害になるほどショックを受け、それ以降、塞ぎこむことが増えた。後に、アスペルガー症候群と診断される。彼女は菜食主義者になり、飛行機での旅行を断るなど、生活習慣を変えた。気候問題に関しての独学を続け、2018年には学校ストライキをはじめ、彼女の活動が世界に波及すると、グレタは世界各地の会議に出席。大物政治家などの大人たちを相手に動じることなく厳しく批判し、気候変動の具体的対策を打つよう訴えつづけている。グレタの「Fridays For Future(未来のための金曜日)」と名付けられた運動は、南極大陸を除くすべての大陸で広がった。米タイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に史上最年少で選出され表紙を飾り、2019年、2020年と2年連続でノーベル平和賞にノミネートされている。

たった1人で始めたストライキが世界を動かした

2018年夏。15歳のグレタ・トゥーンベリは、気候変動に対する政府の無関心に抗議するため、スウェーデン・ストックホルムにある国会議事堂の前で学校ストライキを始めた。たった1人で始めたグレタの活動は、徐々に注目を集め、世界に波及。やがて、環境活動家の若きリーダーとして各国でスピーチや会談に参加するようになる。スウェーデン人監督のネイサン・グロスマンは、アスペルガー症候群で内気な学生であるグレタが、世界中での学校ストライキの火付け役となって注目を浴び、地球規模での影響をもたらすまでに駆け上がっていく様を寄り添うように捉えている。

誰も知らない素顔のグレタ・トゥーンベリ

トゥーンベリ一家の協力のもと撮影された本作には、政府首脳らとの会談や、マスコミを賑わせた公式行事への出席、世界中で抗議活動を行うグレタの姿をはじめ、ニュース番組で流れる姿とは異なるグレタの素顔にもカメラが向けられている。そこには、家族と笑い合いリラックスする姿や、スピーチ原稿を懸命に執筆する姿に加え、休みなく続く旅へのストレス、世間からの目に葛藤するグレタの姿が映し出されている。グロスマン監督ははもともとトゥーンベリ一家と面識があったことから、彼女が世界的に有名になる前の、学校ストライキを始めた頃からカメラを回していた。当初、映画をつくることは決まっておらず、1~2日の撮影予定だったが、すぐに彼女の素顔に心を奪われ、一緒に道に座り込むようになった。グレタを追いかけるうちに、いつしか共に世界中を旅するようになり、彼女の密着撮影は新型コロナが世界的に流行する前の2019年冬まで及んだ。

世界の首脳とセレブリティが続々と映画に登場

本作では、グレタがアントニオ・グテーレス国連事務総長、フランスのマクロン大統領、俳優にして元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇などと対面する様子を映し出す。いずれも世界のリーダーやセレブたちであるが、グレタは気後れすることなく、自分の意見をぶつけていく。2015年にパリ協定で定められた、温室効果ガス削減の数値目標に届いていない現状を大人たちはどう向き合っているのか。グレタの問いかけに対して彼らが返す言葉は中途半端なものばかり。力強い発言故に、いつしか誹謗中傷も浴びるようになり、グレタは先行きの見えない状況に悩みを抱えるようになっていく。

SDGsの実現を目指す今、必見のソーシャル・ドキュメンタリー

持続可能社会の実現を目指すSDGsの活動は、近年、急激に先進国で広まり始めた。グレタが指摘していた問題の数々は、SDGsの目標と重なり、その盛り上がりに一役買っており、あらゆる国の人間や企業が持続可能社会の実現を目指す取り組みを始めている。グレタは、強いメッセージと行動力で環境活動家のリーダーとして若者から熱烈な支持を得る一方で、保守的な大人たちからは反感や偏見を持たれることも少なくない。本作は、彼女の考えを最も正確に色濃く反映し、これまで誰も知らなかったグレタの素顔を知ることが出来る貴重な映像の記録。2020年のヴェネチア国際映画祭やトロント国際映画祭などで高く評価され、コロナ禍の世界20か国以上で公開された。地球温暖化問題のドキュメンタリー『不都合な真実』(06)と比較されることも多い本作だが、気候変動の資料的な作品ではなく、グレタの生き方に迫る作品となっている。グレタは何のために闘うのか。私たちはパンデミック後の世界でこの思いにどのように向き合い、生きるべきか。爽やかな余韻の中に深く思いを巡らせること必至の感動のドキュメンタリー。

【STORY】

2018年8月。15歳の少女グレタ・トゥーンベリはスウェーデン・ストックホルムにある国会議事堂前で学校ストライキを始めた。気候変動対策を呼びかけるため、1人で座り込み、自作の看板を掲げてリーフレットを配りながら通行人の質問に答える。毎週金曜日にストライキをすることから「Fridays For Future(未来のための金曜日)」と名付けられた運動は次第に注目を集め、スウェーデン国内のみならず、世界中の若者たちがグレタの考えに賛同するようになる。たった1人で始めたストライキは、数か月のうちに世界中に広がるムーブメントになっていった。
グレタは父親のスヴァンテとともに、世界中の主要な会議や公式行事に参加して自分の言葉でスピーチを続ける。環境問題にあまり関心のない家庭に育ったグレタだったが、成長するにしたがってその生活がおかしいと気づき、食事や生活スタイルが変化していった。学校ストライキが波及し注目されるようになると、2018年にポーランド・カトヴィツェで開かれた「COP24」や、2019年世界経済フォーラム(ダボス会議)をはじめとする主要な会議やイベントに招かれ、気候変動危機を訴える。
しかし、いくら危機を訴えても結論先延ばしの中途半端なメッセージを繰り返し、気候変動への警告を気にも留めない政治家たちに対する彼女の不満は高まっていく。ルーティンを保った生活や、孤独を好む彼女にとって、予測不能なスケジュールで活動し、世界中で認知されることは、大きな負担となる。評論家や政治家、気候変動否定論者からの虚言やSNSでグレタに向けられる殺害予告にまで及ぶ憎しみに満ちた言葉に、グレタの旅に同行する父・スヴァンテは大きな不安を感じ始める。しかしグレタは、世界の危機を伝えるという使命に燃えて行動を続ける。
2019年7月。太平洋を横断し、アメリカ・ニューヨークに向かうため、再生可能エネルギーを電源とする「マリツィア2号」でイギリス・プリマスを出発。2週間の航海を経て、9月に行われたニューヨークの国連気候行動サミットで、グレタは怒りを込めたスピーチを涙ながらに行い、世界に危機を訴えた。
“若者は 裏切りに気づき始めています。将来の世代の目は皆さんに向けられています。
それでも裏切るなら私たちは決して許しません。世界は目覚め始めました。
望まなくても変化は起きているんです“

『グレタ ひとりぼっちの挑戦』(2020年/スウェーデン/ドキュメンタリー/101分/ビスタ/5.1ch/原題:I AM GRETA)
監督・脚本:ネイサン・グロスマン
出演:グレタ・トゥーンベリ、スヴァンテ・トゥーンベリ、アントニオ・グテーレス、エマニュエル・マクロン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ドナルド・トランプ
製作:セシリア・ネッセン、フレドリク・ハイニヒ
編集:ハンナ・レヨンクヴィスト、シャーロット・ランデリウス
音楽:レベッカ・カリユード、ヨン・エクストランド
脚本:ペール・K・キルケゴー、ハンナ・レヨンクヴィスト
日本語字幕:石塚香
配給・宣伝:アンプラグド