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COME & GO カム・アンド・ゴー

上映中~1月6日(木)

©cinemadrifters

日時

上映中~1月6日(木)

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,200/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

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詳細 DETAIL

上映後トークショー決定!

12月24日(金)
登壇者:リム・カーワイ(本作監督)
※リモートでの登壇となります。

12月25日(土)
登壇者:リム・カーワイ(本作監督)
※リモートでの登壇となります。

12月26日(日)
登壇者:尚玄(本作出演)、リム・カーワイ(本作監督)

12月27日(月)
登壇者:リム・カーワイ(本作監督)

12月28日(火)
登壇者:リム・カーワイ(本作監督)


~平成から令和へ~

時代の変わり目、 アジア9カ国・地域の人々は
大阪の梅田周辺(キタ)で交差し、すれ違う。
共生時代を探る、多国籍多言語マルチ視点の群像劇。

【この作品が作られた背景とは】
2025年大阪万博が決まりインバウンドが盛んになると、観光で大阪に訪れる外国人、また長期滞在や居住する外国人は増える一方。しかし日本人と外国人の相互理解はなかなか進まず、彼らと私たちの関心事が必ずしも一致するとは言えない。彼らが大阪・キタ周辺の街中で交差やすれ違いを繰り返す今ここで、日本と世界で起きていることや日本と世界の関係性、そして日本と世界の問題が縮図の如く垣間見えてくる。
映画『COME & GO カム・アンド・ゴー』は平成最後の年、大阪を舞台に、ここで暮らしている海外からやってきた外国人と日本人との交流のズレを、そして日常の葛藤を炙り出し描く多国籍ヒューマンドラマである。

旅する映画作家リム・カーワイが、
異邦人だからこそ見えてきた日本の深層を軽やかに切り込む。

大阪を中心に活動を続けている、中華系マレーシア人リム・カーワイ。彼はカメラ一つその肩に背負って、地元大阪はもちろん、香港やバルカン半島へと単身赴き、ほぼ即興で演出するというスタイルを貫いている。とてもユニークで稀有な創作活動を続けている映画作家だ。その彼が、『新世界の夜明け』(2012)、『Fly Me To Minami 恋するミナミ』(2013)に次いで大阪三部作の最終章との位置付けで発表したのが、本作『COME & GO カム・アンド・ゴー』である。俯瞰では決して見えてこない、異国の地で生き抜く外国人たちの過酷な現実。彼らが話す片言の日本語がどうにももどかしいように、その主張は私たち日本人の心には明確には伝わらないし、私たちも理解しようともしない。また一方で、先進国日本という、もはや形骸化した意識の歪みの中で、生きづらさを感じている日本人たちもいる。リム・カーワイは今の日本が抱える様々な断面を、彼特有のユーモアと皮肉を利かせた軽妙なスケッチの積み重ねで集約させていく。9カ国・地域に及ぶ様々な国籍・言語・人種のキャラクターたちによって紡がれる複雑な背景の物語を、気持ちいいほどに巧妙に捌き分け、しかしその語り口はオフビートで心地よい。その手腕に敬服する、圧巻の2時間38分だ。

アジア9カ国から集結した豪華俳優陣たちの競演。
ツァイ・ミンリャンの申し子、リー・カーションはAVオタクの観光客に。

日本からは、千原せいじ、桂雀々ら関西の人気喜劇人を中心に、数々の映画で記憶に残る演技を披露している渡辺真起子、現代を生きる若い世代の一つの肖像を見事に体現して観客に強い印象を残した兎丸愛美、フィリピンの国際的映画監督ブリリアンテ・メンドーサの最新作『義足のボクサー』(仮)で主演に抜擢され大きな話題を集めている尚玄らが参加。アジアからはツァイ・ミンリャン監督作品の主演で知られる台湾のリー・カーション、『ソン・ランの響き』が本国ベトナムで大ヒットを記録、日本でも公開され、すでに多くのファンを獲得しているリエン・ビン・ファット、『My Dream My Life』で森崎ウィンとの共演で話題を集め、自国ではファッションリーダーとしても高い人気を誇るミャンマーのナン・トレイシー、マレーシアでの人気を基盤にアジア全域で活動の幅を広げているスター俳優J・C・チー、ネパールの国民的な若手民謡歌手モウサム・グルンなど、国籍を超えたバラエティー豊かなキャストが集結しているのも、この映画の大きな魅力の一つとなっている。

リム・カーワイ監督の世界観を具現化するのは、
新しい日本映画界をリードする先鋭スタッフ。

これまで見たことのないような大阪の風景。長く大阪に生活のベースを置いているカーワイ監督だからこそ見える景色を見事に具現化したのは、『ミスター・ロン』、『ボルトの恋人たち』などで知られる撮影の古屋幸一。また、リム・カーワイ特有のオフビートな世界観を音にして表現したのは、『舟を編む』『湯を沸かすほどの熱い愛』などの渡邊崇。全編にわたって配されたクールで和む旋律が、映画に独特のリズムを刻むのに成功している。他にも『ハッピーアワー』、『おっさんのケーフェイ』などの録音・松野泉、『光』、『Vision』など河瀬直美作品で知られる美術の藤原達昭ら、現代日本映画を支える先鋭スタッフが参加している。

【STORY】

オオサカ・アジアン・クロスロード。
夢も希望も幸福も、挫折も搾取も裏切りも、みんなみんな、 あの空の下。

桜の花の蕾が膨らんで、満開の季節の訪れを誰もが感じている大阪・キタ。中崎町にある古い木造のアパートで、白骨化した老婦人の死体が発見された。警察は実況見分で、アパートの周りの捜査や関係者へ事情聴取を行っていた。孤独死なのか、または財産絡みの謀殺なのか、いろいろな噂が飛び交っている。そんな中、中国、台湾、韓国の観光客、マレーシアのビジネスマン、ネパール難民、ミャンマー人留学生、ベトナム人技能実修生などの外国人たち、彼らとの日常を共有している日本人たちの三日間の小さな出来事の断片が、大阪の中心、梅田北区、通称《キタ》と呼ばれる限られた地域の中で人知れず起きている。
時に滑稽で、時にもの悲しく、時に倒錯的に…。事件の調査が終わりを告げるとき、この間に彼らに起きた様々な人生の岐路も新たな展開を迎えようとしていた。

『COME & GO カム・アンド・ゴー』(2020年製作/158分/日本語・英語・韓国語・中国語・ベトナム語・ミャンマー語・ネパール語など/ビスタサイズ/5.1ch/DCP・Blu-ray)
監督:リム・カーワイ
出演:リー・カーション、リエン・ ビン・ファット、J・C・チー、モウサム・グルン、ナン・トレイシー、ゴウジー、イ・グァンス、デイヴィッド・シウ、千原せいじ、渡辺真起子、兎丸愛美、桂雀々、尚玄、望月オーソン、天人純
撮影:古屋幸一
録音・整音:松野泉
美術:藤原達昭
音楽:渡邊崇
衣裳:碓井章訓
メイク:島田幸希、富田允貞
ラインプロデューサー:友長勇介
プロダクションマネージャー:濱本敏治
助監督:神保慶政、鳥井雄人
プロデューサー・監督・脚本・編集:リム・カーワイ
エグゼクティブプロデューサー:毛利英昭、リム・カーワイ
制作協力:KANSAIPRESS、株式会社リンクス、Amanto Films
製作:Cinema Drifters LLC
宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト
配給協力:アルミード + キノ・キネマ
宣伝デザイン:RLF
イラスト:西川ちょり
予告編監督:秦岳志
配給:リアリーライクフィルムズ + Cinema Drifters