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矢野瑛彦監督作品選 

上映中~4月14日(木)

© 矢野瑛彦

日時

上映中~4月14日(木)

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,200/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

詳細 DETAIL

上映後舞台挨拶決定!

3月25日(金)上映前
登壇者:川隅奈保子、井上みなみ、奥津裕也、上杉一馬(リモート)、矢野瑛彦監督

3月26日(土)上映後
登壇者:川隅奈保子、木村知貴、永峰絵里加、矢野瑛彦監督

3月27日(日)上映後
登壇者:福名理穂(劇作家、第66回岸田國士戯曲賞受賞)、矢野瑛彦監督

3月28日(月)上映後
登壇者:瓜生和成、井上みなみ、矢野瑛彦監督

3月29日(火)上映後
登壇者:川隅奈保子、山口進(夜ハ短シvo)、藤野晴彦、矢野瑛彦監督

3月30日(水)
登壇者:矢野瑛彦監督

3月31日(木)
登壇者:瓜生和成、矢野瑛彦監督

4月1日(金)
登壇者:ヴィヴィアン佐藤、矢野瑛彦監督

4月2日(土)
登壇者:永峰絵里加、奥津裕也、佐藤リョウ(映画監督)、矢野瑛彦監督

4月3日(日)
登壇者:木村知貴、矢野瑛彦監督

4月6日(水)
登壇者:矢野瑛彦監督

4月12日(火)
登壇者:瓜生和成、矢野瑛彦監督

4月13日(水)
登壇者:木村知貴、山口進(夜ハ短シvo)、浦原真一(映像ディレクター)、矢野瑛彦監督

4月14日(木)
登壇者:瓜生和成、矢野瑛彦監督

※敬称略
※登壇者は予告なく急遽変更となる場合がありますので、ご了承ください


矢野瑛彦監督作品選

ビー・ガン(『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』『凱里ブルース』)、キム・チョヒ (『チャンシルさんには福が多いね』) など、海外の機影の新人監督たちを配給するリアリーライクフィルムズが、日本のインディーズ・シーンの将来有望な映画作家にフォーカスする、《ReallyLikeFilms SHOWCASE》第一弾。俳優の肉体を通して表出される生きることの苦しみや刹那を描き続けている矢野瑛彦監督の長編・短編三作品をピックアップする。


【プログラムA】

『yes,yes,yes』(2021年/日本/75分/日本語/ビスタサイズ/5.1ch/DCP・Blu-ray)

ひとは死んだらどうなるの ひとが生きる意味ってなに

人はなんのために生まれてくるのだろう。いづれこの世の中からその存在が消えてしまうなら、この生に在る苦しみや悲しみにはどんな意味があるだろうか?
思春期真っ只中にある多感な雄晃は、母親の余命宣告を受けて、その事実を受け止められずに踠いている。母親自身も、自らが直面する過酷な現実と、先立つ者の良心の呵責に苛まれ自責の念に囚われ、父親も子供達との確執に加え、先の見えない不安と親としての責任が重くのしかかる。雄晃の姉は、婚姻関係のない男の子供を身篭っていて、母親の死が、新しい生命の代償ではないかと自問自答している。監督の矢野瑛彦は、同年代の映画作家たちが技巧的な表現の探究に軸足を置く傾向にあるのとは真逆の演出スタイルを貫いている。そこには気の衒いなどない、真っ直ぐで荒々しい、だからこそ聞きしに勝るリアルな感情が、観客の心を大きく揺さぶる。本作でも、生と死、喪失による無為と狂おしいほどの怖れが、俳優たちの肉体を通して圧巻の迫力で表現されている。

主役の雄晃を演じたのは、宮崎を中心に芸能活動を続けている新人の上杉一馬。矢野監督がオーディションで抜擢した逸材だ。多感な少年期の主人公を等身大で演じている。父親役には、話題の劇団・小松台東に所属する瓜生和成。母親を演じた川隅奈保子、姉役の井上みなみは青年団に籍を置く俳優で、深田晃司監督作品にも出演している。また、夜ハ短シが本作のために主題歌『yes,yes,yes』を特別に書き下ろし提供していることも、大きな話題を集めている。なお本作は、矢野監督の出身地である宮崎で撮影された。

【STORY】

余命宣告を受けた母親・小百合が入院するその日。夫の正晃、娘の樹莉は平静を保ち、真情とは裏腹に明るく振る舞おうと努めている。しかし末っ子の雄晃だけは違った。思春期の彼には、まだその過酷な現実を受け止めることができない。彼はやり場のない感情を自制することができなくなり、病室から逃げるように飛び出してしまう。そしてその感情は、やがて刃となって家族を追い詰めていく…。

監督・脚本:矢野瑛彦
出演:上杉一馬、瓜生和成、井上みなみ、川隅奈保子
プロデューサー:矢野瑛彦
撮影:矢野瑛彦、長友孝和
音響:松本昌之
制作:福名理穂
ヘアメイク:河野瑞紀、森はる菜
整音:高橋和也
音楽:高橋基史
エンディング曲:夜ハ短シ
編集:矢野瑛彦
協力:宮崎フィルムコミッション、たなかクリニック、ベルフェミン美容室、ENBUゼミナール、レトル、Krei inc


※『yes,yes,yes』と併映

『賑やか』(2017年/日本/26分/日本語/ビスタサイズ/5.1ch/DCP・Blu-ray)

矢野瑛彦監督は「私はこの作品で、理不尽さを描きました。それは、常日頃私が日常生活の中で感じているもので、社会や対人関係からくる孤独であり、煩わしさでもあります。個人の希望や夢とは裏腹に、外部からもたらされる理不尽さを、光と孤独を対比させることで表現しました。漠然とした希望は描いていません。理不尽さ、孤独、絶望を最後まで押し通すことで、観てくださる観客の、誰しもが抱える孤独に少しでも寄り添えるような、そんな映画になって欲しいです。この映画に共感してくれる誰かの、「友達」になれる様な、そんな映画を目指して造りました。」と語っている。
演劇界の重鎮、武谷公雄が主人公。数々の有名演出家の舞台に出演している。映画界の重鎮、木村知貴や、数々の話題作映画に出演する岩瀬亮、劇団「狼少年」を立ち上げ、有名監督の作品にも出演している奥津裕也が脇を固めている。

【STORY】

恋人の借金の肩代わりをすることになった、元お笑い芸人の優作。借金の返済の一部で、ある男の持つバッグを盗むことを強要される。バック強奪には成功するが、綺麗な街のネオンの明るさとは対象に、孤独で最悪な夜が始まる。

監督・脚本:矢野瑛彦
出演:武谷公雄、奥津裕也、岩瀬亮、木村知貴、藤野晴彦
プロデューサー:矢野瑛彦
撮影:矢野瑛彦、長友孝和
音響:松本昌之
照明:浦原真一
制作:福名理穂
整音:高橋和也
音楽:高橋基史
編集:矢野瑛彦
協力:ENBUゼミナール


【プログラムB】

『pinto』(2016年/日本/118分/日本語/ビスタサイズ/5.1ch/DCP・Blu-ray)

【STORY】

あなたは自分しか愛せない わたしに焦点を合わせようともしない

奔放な母の元で、息苦しい生活を送ってきた由紀子。代わる代わる父と名乗る男が出入りする家で、彼女はいつも孤立していた。母は由紀子を「あんたの良いとこはわがままを言わないこと」と褒めた。由紀子のモノクロームの思春期に、わずかな彩りを与えてくれたのは、何人目かの父親。フォトグラファーらしかったその男からブレゼントされたカメラが、彼女の人生観を一変させる。—レンズから覗く世界は、途端に色彩にあふれる。そんな彼女の前に、「わがままを聞いて欲しい」という男が現れる。

監督・脚本:矢野瑛彦
出演:小野寺ずる、大橋一輝、永峰絵里加、木村知貴、坊薗初菜、岡野康弘、矢野瑛彦、富永敬太
プロデューサー:矢野瑛彦
撮影:矢野瑛彦、林賢二
音響:松本昌之
Bカメラ:浦原真一、高橋基史、佐藤リョウ
撮影協力:船越凡平
照明:矢野瑛彦
整音:高橋和也
エンディング曲:夜ハ短シ
音楽:高橋基史
編集:矢野瑛彦

矢野瑛彦(監督)

1985年宮崎県宮崎市出身。短編映画、『賑やか』(2017)が札幌国際短編映画祭、ジャパンパノラマ部門に入選。長編映画、『pinto』(2016)で第4回新人監督映画祭(2017)長編部門グランプリを受賞。新作『yes,yes,yes』(2021)では、大阪アジアン映画祭、インディフォーラム部門入選を始め、ドイツNippon Connectionに正式招待される。他にも国内を中心に、複数の映画祭に入選、入賞する。

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配給 : リアリーライクフィルムズ、アルミード