1984年のデビュー以来、常に先鋭的な作品を世に問い続けカリスマ的人気を誇る漫画家・山本直樹が、1980年代から90年代にかけて大きな社会問題として顕在化した「カルト」的な宗教団体をモチーフに、その独創的な感性と世界観で人間の欲望をあぶり出した問題作『ビリーバーズ』。
過激な内容ゆえ実現不可能ともいわれて来た伝説の怪作が、奇跡の実写映画化!
とある孤島で生活をする二人の男と一人の女。ニコニコ人生センターという宗教的な団体に所属している3人は、オペレーター、副議長、議長と互いに呼び合い、無人島での共同生活を送っていた。瞑想、昨晩見た夢の報告、テレパシーの実験、といったメールで送られてくる不可解な指令”孤島のプログラム”を実行し、時折届けられる僅かな食料でギリギリの生活を保つ日々。これらは俗世の汚れを浄化し”安住の地”へ出発するための修行なのだ。
だが、そんな日々のほんの僅かなほころびから、3人は徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆき…。
『ビリーバーズ』(2022年/日本/カラー/5.1ch/シネマスコープ/118分/R15+)
監督・脚本:城定秀夫
出演:磯村勇斗、北村優衣、宇野祥平、毎熊克哉、山本直樹
原作:山本直樹「ビリーバーズ」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
音楽:曽我部恵一
配給:クロックワークス、SPOTTED PRODUCTIONS