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ブリティッシュ・ロック誕生の地下室 British Rock Born in A Basement

上映中~12月2日(金)

©SIXTY TWO Films Ltd.

日時

上映中~12月2日(金)

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,200/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

詳細 DETAIL

ロックが産声をあげた地下室

イーリング・クラブで出会ったミュージシャンたちの知られざる軌跡

1962年、イギリス文化の中心的担い手が若者に移行しようとし始めていたとき、後に隆盛を極めるブリティッシュ・ブルーズ・ロック・シーンも、ある小さなライブハウスを舞台に、まさに胎動し始めていた。ロック史を振り返っても、こうした震源地となるライブハウスやクラブを中心に、あるシーンが形成される前夜が一番面白い。日本のロック草創期の「BYG」、ニューヨーク・パンクを産んだ「CBGB」、マッドチェスター・ムーブメントの発火点となる「ハシエンダ」…。

すべて、ロック・ファンなら、誰もがその場にタイムスリップしたくなる聖地だが、同じくブルーズ・ロックの聖地となるソーホーの「マーキー」にも影響を与えたライブハウスが、それもロンドンの西の外れにあった。それこそが、この映画の主役「イーリング・クラブ」だ。とはいえ、余程のマニアでも、この店のことを知らないかもしれない。しかし、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフといったシカゴやミシシッピのブルーズに心酔する若者たちが、イギリスのブルーズ・ロックの父、アレクシス・コーナーを慕ってこの店に集まり、そんな中から、ザ・ローリング・ストーンズをはじめ、クリーム、マンフレッド・マン、アニマルズのようなバンドが誕生していったと言えば、目の色も変わるロック・ファンも多いことだろう。

そして、ブルーズが、イギリス流の「ブルーズ・ロック」に変貌を遂げるには、個々のミュージシャンの才能のみならず、この店が、ロケーション的に爆音を出せる環境にあったことも大きい。そこには、世界的アンプ・メイカーも大きく関わっていた。そして、このライブハウスは、時代の流れとともに、ザ・フーのようなモッズからサイケに移行するバンドも輩出していくのだ。そんな知られざる聖地のことを、様々なレジェンド・ロッカーたちの貴重な証言を通じ、その相貌を今に甦らせる映画こそ、この『ブリティッシュ・ロック誕生の地下室』だ。

小柳帝(ライター・編集者)

 

主な出演者
ジンジャー・ベイカー(クリーム/ドラマー)
ジャック・ブルース(クリーム/ベーシスト)
エリック・バートン(アニマルズ/ボーカリスト)
ジョン・メイオール(ジョン・メイオール& ザ・ブルースブレイカーズ/ボーカリスト、ギタリスト)
ピート・タウンゼント(ザ・フー/ギタリスト)
ポール・ジョーンズ(マンフレッド・マン/ボーカリスト)
ドン・クレイン(ダウンライナーズ・セクト/ボーカリスト、ギタリスト)

『ブリティッシュ・ロック誕生の地下室』(2021年/88分/イギリス/英語/カラー、B&W/16:9)
監督・製作:ジョルジオ・グルニエ
出演:ジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルース、エリック・バードン、ジョン・メイオール、ピート・タウンゼント
配給:コピアポア・フィルム