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夜、鳥たちが啼く

上映中~1月5日(木)

© 2022 クロックワークス

日時

上映中~1月5日(木)

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000【R15】

詳細 DETAIL

夏の終わり、ふたつ屋根の下。歩きだせない二人。

原作:佐藤泰志 & 脚本:高田亮『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』 × 監督:城定秀夫『アルプススタンドのはしの方』『ビリーバーズ』が描く、
ささやかな希望の物語。

『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などで知られる作家・佐藤泰志が、函館ではなく関東近郊を舞台に描いた傑作短編小説を、同2作を手掛けた高田亮の脚本で映画化した本作。
内に秘めた破壊衝動と葛藤する売れない小説家の主人公・慎一を演じるのは『東京リベンジャーズ』『燃えよ剣』『余命10年』など多彩な役柄で観客を魅了してきた実力派俳優・山田裕貴。一方、離婚を機に息子と二人、慎一のもとへ身を寄せるシングルマザー・裕子を演じるのは、近年、内田英治、タナダユキ、紀里谷和明、松本優作ら、気鋭の監督たちの作品へ出演が絶えない演技派女優・松本まりか。他者との深い関わりを避けて生きることを望みながらも、一人では生きていけない。だからこそ人生を照らす仄かな光を見出そうともがく生身の人間の姿を、静謐かつ鮮烈な熱演でスクリーンに焼き付けている。

監督を務めたのは脚本・高田の助監督時代からの盟友であり、近年『アルプススタンドのはしの方』『愛なのに』『女子高生に殺されたい』『ビリーバーズ』などジャンルを問わず話題作を世に送り出し高い評価を獲得する鬼才・城定秀夫。傷ついた者たちが、ほんの少しだけ前を向いて小さな一歩を踏み出す。そんな、ささやかだけれど輝かしい一瞬を、どこまでも優しく、そして美しい筆致で描ききっている。

【STORY】

自分を諦められない小説家と、愛を諦めかけたシングルマザー。
いびつな「半同居」生活がもたらす、仄かな光――。

若くして小説家デビューするも、その後は鳴かず飛ばず、同棲中だった恋人にも去られ、鬱屈とした日々を送る慎一(山田裕貴)。そんな彼のもとに、友人の元妻、裕子(松本まりか)が、幼い息子アキラを連れて引っ越してくる。慎一が恋人と暮らしていた一軒家を、離婚して行き場を失った2人に提供し、自身は離れのプレハブで寝起きするという、いびつな「半同居」生活。自分自身への苛立ちから身勝手に他者を傷つけてきた慎一は、そんな自らの無様な姿を、夜ごと終わりのない物語へと綴ってゆく。書いては止まり、原稿を破り捨て、また書き始める。それはまるで自傷行為のようでもあった。

一方の裕子はアキラが眠りにつくと、行きずりの出会いを求めて夜の街へと出かけてゆく。親として人として強くあらねばと言う思いと、埋めがたい孤独との間でバランスを保とうと彼女もまた苦しんでいた。そして、父親に去られ深く傷ついたアキラは、唯一母親以外の身近な存在となった慎一を慕い始める。
慎一と裕子はお互い深入りしないよう距離を保ちながら、3人で過ごす表面的には穏やかな日々を重ねてゆく。だが2人とも、未だ前に進む一歩を踏み出せずにいた。
そしてある夜……。

『夜、鳥たちが啼く』(2022年/日本/115分/ビスタ/DCP5.1ch/R15)
監督:城定秀夫
出演:山田裕貴、松本まりか
脚本:高田亮
原作:佐藤泰志「夜、鳥たちが啼く」(所収「大きなハードルと小さなハードル」河出文庫刊)
配給・製作:クロックワークス