『シャンタル・アケルマン映画祭2023』に先駆けて上映決定!
『めまい』『市民ケーン』『東京物語』をおさえて
<史上最高の映画>に選ばれたシャンタル・アケルマン監督の傑作
15歳のときにジャン=リュック・ゴダール監督の『気狂いピエロ』を観て映画を志し、18歳で監督デビューを果たしたアケルマン。以降40年間にわたってドキュメンタリー、文芸作、ミュージカル、短編とジャンルやフォーマットに囚われない自由な創作活動を貫き通した彼女の紛れもなく、長年“幻の作品”として限られた映画ファンに知られるのみだったが、昨年開催された<シャンタル・アケルマン映画祭>ではじめて映画館で上映されるや多くの観客が殺到、誰もがその濃密な映画体験に圧倒されることになった。
主演のジャンヌを演じるのは『去年マリエンバートで』(61)『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』(72)のデルフィーヌ・セイリグ。既に大女優だった彼女に、撮影当時20代半ばだったアケルマンは決してひるむことなく激しいディスカッションを重ねて、このあまりに美しい一作を完成までこぎ着けた。
【STORY】
思春期の息子とブリュッセルのアパートで暮らしている未亡人のジャンヌ。湯を沸かし、ジャガイモの皮を剥き、買い物に出かけ、洗濯をするといった“平凡な”暮らしを続けているジャンヌだったが、永遠に続くと思われた日常の歯車は徐々に狂い始め、取り返しのつかない事態を自らの手で引き起こしてしまう。
『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』(1975年/ベルギー・フランス/カラー/200分)
監督・脚本:シャンタル・アケルマン
撮影:バベット・マンゴルト
出演:デルフィーヌ・セイリグ、ジャン・ドゥコルト、ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ
配給:コピアポア・フィルム