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【見逃した映画特集・夏休み編】ハマのドン 

上映中~8月17日(木)※休映日あり

©テレビ朝日

日時

上映中~8月17日(木)※休映日あり

料金

【特別料金】一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員・UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

詳細 DETAIL

監督舞台挨拶開催決定

8月5日(土)お昼の回 上映終了後
登壇者:松原文枝監督

※予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。


主権は官邸にあらず、主権在民

2019年8月、“ハマのドン”こと藤木幸夫が横浜港をめぐるカジノ阻止に向けて立ち上がった。
御年91歳。地元政財界に顔が効き、歴代総理経験者や自民党幹部との人脈、田岡一雄・山口組三代目組長ともつながりがあり、隠然たる政治力をもつとされる保守の重鎮だ。
その藤木が、カジノを推し進める政権中枢に対して、真っ向から反旗を翻した。今の時代が、戦前の「ものを言えない空気」に似てきたと警鐘を鳴らし、時の最高権力者、菅総理と全面対決した。

決戦の場となったのは横浜市長選。藤木が賭けたのは、住民投票を求める署名を法定数の3倍をも集めた市民の力だった。裏の権力者とされる藤木が、市民とカジノ反対の一点で手を結び、時の総理と官房長官が推し進めた「カジノ誘致」の国策阻止を成し遂げた。
パーソナルな話題があふれるこの情報社会の中で、本来の保守とはなにか、人心を動かすとはどういうことか、社会のありよう、メディアの在り方、民主主義とはなんなのか。

本作を手掛けた監督はテレビ朝日「報道ステーション」プロデューサーを務めた松原文枝。
プロデューサーは「テレメンタリー」の江口英明と「民教協」の雪竹弘一。
ナレーションにはリリー・フランキーが加わった。
藤木が市民と手を取り合い、カジノ誘致を覆したその軌跡を追うとともに、市民の声が届かない今の時代の政治権力をどう見るのか。
政治を諦め無関心となる間に、国の根本となる重要政策の転換がなされ、手遅れの事態となる。
藤木の闘いは今の政治を変えて行くために何が必要なのかーここには一条の光がある。

【STORY】

世界のカジノ王「ラスベガス・サンズ」CEOのアデルソンは、日本進出を狙っていた。
1兆円という巨額の投資額。
ターゲットは横浜港の山下ふ頭だった。藤木が長年仕切ってきた現場だ。
アデルソンは、トランプと安倍の首脳会談の前に開かれた朝食会にも出席している。
態度を曖昧にしてきた市長の林文子は、カジノ誘致に向けて動き出した。
これに敢然と立ち向かったのが藤木だった。藤木は横浜大空襲を生き延び、父親の時代からの港湾を引き継いできた。
藤木の反対はただの反対ではない。藤木が辿ってきた背景がある。港は苦難の歴史だった。
日雇いで危険と隣り合わせ。荒くれ者が集まり、博打は当たり前。野毛の木賃宿でその日暮らしの不安定な生活。
家族持ちは、はしけの中での水上生活だ。その港の苦難を知り、博打が行われていた時代を知り尽くしているからこその反対だ。身体を張った勝負師の行動は、多くの市民、自民党の長老、カジノ側の人物までも動かす。カジノ関係者が公にしたその実態は驚愕だ。

一方、横浜市民のカジノ反対の動きは燎原の火のごとく広がっていた。
コロナ禍の中で、市民は住民投票を求めて法定数の3倍を超える19万超の署名を集めていた。
だが、その声は市議会に届かず、横浜市長選に持ち込まれる。
藤木は無名の新人を押し立て、現職市長、そして、菅側近の現職閣僚を相手に闘うことになる。
無謀とも言える闘い。藤木は市民の力にかけた。
藤木と署名を集めた市民とを結びつけたのはー。
藤木が長年大切にして義理人情恩返しの世界が結合し、大きなうねりとなった。

『ハマのドン』(2023年/日本/DCP/100分)
監督:松原文枝
出演:ハマのドン/藤木幸夫
ナレーション:リリー・フランキー
配給:太秦