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恋するピアニスト フジコ・ヘミング

10月18日(金)公開

©2024「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」フィルムパートナーズ

日時

10月18日(金)公開

料金

一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

詳細 DETAIL

【フジコ・ヘミング(FUZJKO HEMMING)】

日本人ピアニストとスウェーデン人画家を両親としてベルリンに生まれ、母の手ひとつで東京に育つ。幼少の頃よりピアノを始め、世界的音楽家 レオニード・クロイツァー氏に師事。

青山学院、東京藝術大学を経て毎日コンクール賞などを受賞。28歳でベルリン芸術大学に留学。その後ヨーロッパ各国でキャリアを重ね、大作曲家レナード・バーンスタインらから高い評価を受け支援されるが、コンサート直前に風邪をこじらせ聴力を失ってしまう。絶望と貧困の中で治療に専念し、以後はドイツ各地で音楽教師として生計を立てながら演奏活動を続ける。

1999年にNHKのETV特集で彼女の存在が紹介されると、一夜にして“フジコブーム”が巻き起こり、ファーストアルバム『奇跡のカンパネラ』で CDデビュー。60代後半での遅咲きの登場となる。その後、「日本ゴールドディスク大賞クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を連続受賞し、CD売上は200万枚を超えるクラシックでは史上初の快挙が続いた。パリに居を構えた後は海外公演の足場とし、世界の著名オーケストラとも数多く共演。年齢にとらわれず夢を諦めない姿勢は多くの人を勇気づけた。

2018年、ワールドツアーや知られざる生活を描いた初の劇場映画『フジコ・ヘミングの時間』が全国公開されると、立ち見の続く異例のロングランヒットとなり、第22回上海国際映画祭に招待されるなど海外でも公開が広がった。また、イラストレーターとしての評価も高く、終戦直後に描いた絵日記が『フジコ・ヘミング14歳の夏休み絵日記』(暮しの手帖社刊)として出版。ファッション、インテリア、ライフスタイルは、その強烈な個性とともに多くの人気と支持を集めている。

2021年、自身で選曲した渾身の5枚組オールタイムベストアルバム『COLORS』をリリース。2023年には、長年の夢だったスペシャルコンサートを横浜で開催。この一夜限りの映像はBlu-ray『赤いカンパネラ』として作品となる。メジャーデビューから20数年を過ぎても、世界中で年間約60本に及ぶコンサートで演奏。チケットは入手困難でソールドアウトが続いた。ベジタリアンでクリスチャン。動物保護のチャリティー活動も精力的に行っていたが、2024年4月に急逝した。

【STORY】

“恋”に彩られた彼女の人生、奏でた音色は、旅を続ける。

世界中から愛され、人々の心を震わせてきたピアニスト、フジコ・ヘミング。90歳を超えてもなお、世界中で精力的に演奏を続け、公演はどこもソールドアウト。2024年も多くの公演を控えていた中、4月に92歳でフジコは世を去った。

サンタモニカ・パリ・東京に家を持ち、愛する猫や犬たちに囲まれ、ピアノを弾く毎日が、彼女の愛すべき世界だった。2018年に異例のロングランヒットを記録した映画『フジコ・ヘミングの時間』から6年。本作は2020年から4年間の旅路を演奏と共に描くドキュメンタリー作品である。

戦時中を過ごした岡山に残されているピアノとの再会、父や弟との思い出、コロナ禍での暮らしと祈りを捧げる演奏、思い出の地・横浜でのドラマティックなステージ、そして秘めた恋の話――。2023年3月、フランス・パリ、コンセルヴァトワール劇場でのコンサートでは、「ラ・カンパネラ」「別れの曲」「月の光」「亡き王女のためのパヴァーヌ」など、数々の名曲が披露された。

「最後の演奏会はどんなものにしたい?」の問いに、パリでの演奏会のようにしたいと話していたフジコ。大切な場所で、過去と記憶が交差し、フジコの人生とともにあった魂の演奏に思わず涙があふれる――。

いつの時代も、どこで暮らしても、自分らしく生きてきたフジコ。4Kカメラで捉えられたダイナミックな演奏シーンをふんだんに盛り込み、多くの観客の心を潤すフジコの音色の魅力に迫る。

『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』(2024年/日本/5.1ch)
監督・構成・編集:小松莊一良
出演・音楽:フジコ・ヘミング
配給:東映ビデオ