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愛を耕すひと Bastarden

2月14日(金)公開

ⓒ2023 ZENTROPA ENTERTAINMENTS4, ZENTROPA BERLIN GMBH and ZENTROPA SWEDEN AB

日時

2月14日(金)公開

料金

一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

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詳細 DETAIL

第96回アカデミー賞Ⓡ 国際長編映画賞デンマーク代表
第80回ヴェネチア国際映画祭 コンペティション部門出品
第36回ヨーロッパ映画賞 3部門受賞

主演 マッツ・ミケルセン(『アナザーラウンド』) × 監督 ニコライ・アーセル(『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』)
荒れ果てた大地のような渇いた心に、愛が満ちる――
史実を基に描かれる、ある“家族”の〈愛の軌跡〉を辿る感動の物語。

第62回ベルリン国際映画祭で2つの銀熊賞(男優賞/脚本賞)に輝いた、18世紀デンマークの宮廷を舞台に、王と王妃、侍医の三角関係を描くラブストーリー『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(12)以来となる、ニコライ・アーセル監督と“北欧の至宝”マッツ・ミケルセンの二度目のタッグが実現。ふたりが本作で再び描くのは、時を同じくした母国デンマーク開拓史の裏側に隠された、ある英雄とその“家族”による〈愛の軌跡〉を辿る物語。
原作は、イダ・ジェッセンによる史実に基づく歴史小説「The Captain and Ann Barbara(英題)」。発売前に本を読んだアーセル監督が感銘を受け、マッツに声をかけたことで本作が動き出す。そして、『悪党に粛清を』(14)、『ライダーズ・オブ・ジャスティス』(20)など、これまで多くのマッツ出演映画に携わってきたアナス・トマス・イェンセンも脚本に加わり、壮大で美しい一大叙事詩を見事映画化。アカデミー賞Ⓡ国際長編映画賞デンマーク代表に選出、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されるなど、北欧のみならず世界で高く評価された。中でも、マッツ演じる主人公ケーレン大尉の、荒野を覆いつくす冷たい氷がやがて溶けていくかのような繊細な感情の移ろいと、言葉以上に多くを物語る彼の豊かな表情ひとつひとつに誰もが息をのみ魅了されることだろう。

ケーレン大尉の宿敵フレデリック・デ・シンケルを演じるのは、『THE GUILTY/ギルティ』(18)などデンマーク作品を中心に活躍するシモン・ベンネビヤーグ。秩序や規律を重んじるケーレンとは相反し、混沌を好む彼はまさに絵に描いたような“悪役”である。執念深くケーレンを追い込むその悪逆非道ぶりは、観客全員をケーレンの味方にさせるのに十分すぎる役割を果たし、一層ドラマを盛り立てている。
そんなデ・シンケルの元から逃げ出した使用人の女性アン・バーバラを演じるのは、アーセル監督が脚本を手掛けたミステリー映画『特捜部Q Pからのメッセージ』(16)やリドリー・スコットが製作総指揮を務めるドラマ「レイズド・バイ・ウルブス/神なき惑星」(20~22)などで知られるアマンダ・コリン。幾度と訪れる過酷な試練にも屈することなく信念を貫き通す彼女の力強さと毅然とした態度は、本作の持つ気骨さそのもの。人間ドラマとしての物語に深みをもたらしている。

そして、マッツが「この映画の心臓部分」だと語るのは、ケーレンが開拓の途中で出逢うタタール人の少女アンマイ・ムス。スウェーデン出身の子役メリナ・ハグバーグが演じている。両親を亡くし、肌の色が違うことで“不吉な子”と虐げられるが、その明るい天真爛漫なキャラクターで本作に希望の光を照らす。彼女とケーレンがやがて本当の娘と父のように心を通わせる場面は、多くの観客の涙を誘うだろう。

【STORY】

1755年、デンマーク。貧窮にあえぐ退役軍人のルドヴィ・ケーレン大尉(マッツ・ミケルセン)は、長年不可能とされた広大な荒野の開拓にひとり名乗りを上げる。そんな無謀な挑戦の理由はただひとつ。国王に敬意を表し、〈貴族の称号〉を得ることだった。
しかし、それを知った有力者のフレデリック・デ・シンケル(シモン・ベンネビヤーグ)は自らの勢力が衰退することを恐れ、その土地の所有権を主張し開拓を阻止しようと立ちはだかる。そして、彼のもとから逃げ出した使用人の女性アン・バーバラ(アマンダ・コリン)がケーレンのもとに身を寄せていることを知り逆上すると、執念深いデ・シンケルの迫害はさらに残虐なものへとエスカレートしていく。
ある日、“王の家”と名付けたケーレンの家に泥棒が侵入する。犯人は、両親に捨てられたタタール人の少女アンマイ・ムス(メリナ・ハグバーグ)だった。肌の色が黒いことで“不吉な子”と虐げられるその孤独な少女は、やがてケーレンとともに暮らすようになる。
襲い掛かる自然の脅威と非道なまでの仕打ちに抗いながら、彼女たちとの出逢いによって、頑なに閉ざしていたケーレンの心に大きな変化が芽生えてゆく……。
そして、過酷な試練の中にいても〈春の訪れ〉を信じ続けた彼らが見つけた希望とは――。

『愛を耕すひと』(2023年/デンマーク、スウェーデン、ドイツ/127分/G)
監督:ニコライ・アーセル
原作:イダ・ジェッセン「The Captain and Ann Barbara(英題)」
出演:マッツ・ミケルセン、アマンダ・コリン、シモン・ベンネビヤーグ、メリナ・ハグバーグ、クリスティン・クヤトゥ・ソープ、グスタフ・リン
配給:スターキャット、ハピネットファントム・スタジオ