日時
5月23日(金)~上映
料金
一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000
5月23日(金)~上映
一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000
現実と虚構が入り乱れ、時間軸すらも歪み迷路と化した物語が、阿鼻叫喚の“カットアップ・レトロアニメーション”で叩きつけられる。
映画全体に爆薬を巻きつけたような、カテゴライズ不可能の問題作『ORLIK(オルリック)』が遂に劇場初公開。
監督を務めたのは、香港国際映画祭などでカルト的な評価を得た『LUGINSKY(ルギンスキー)』のhaiena(ハイエナ)。
今作『ORLIK(オルリック)』においてはヌーヴェルヴァーグや、アメリカン・ニューシネマへ想いを馳せる主人公・オルリックに監督自らの身上を投影し、失われた前時代の映画に鎮魂を捧げる。
政府機関や反体制組織の思惑に翻弄される男の姿を通じ、戦争の不条理に対する強烈な風刺も盛り込んでいる。
前例のないアニメーションのキャラクターには、舞台俳優たちが中心となり命を与えた。
“既存の演技法や感情表現を逸脱したかった”──
オルリックの前に現れる登場人物はどれもこれも奇人であり、そもそも実在するのかどうかも不確かだ。
その不安定な曖昧さを如何に演技へ落とし込むのか、試行錯誤の末、金子貴伸や黒崎純也らの尋常ならざる取り組み、創意の結果、2次元にも3次元にも、2.5次元にも属さない、新しい『怪演』が生まれた。
真田うるは、真城あさひ、キクチカンキらを含め、“彼らでなければ今作を送り出す心持ちにならなかった”役者がそろった。
『地獄の黙示録』と『ニュー・シネマ・パラダイス』を混ぜ合わせ、ゴダールで仕上げたものが『ORLIK』だ。
かつての映画を知る者には懐かしく、それらを知らない世代にはまったく新しく映るだろう。
そして、社会がどれだけ腐敗し、世界が業火に包まれようと、目的を叶えようと煩悶する哀れな夢追い人の飽くなき執着、矛盾、生き様には誰もが熱にあてられるはずだ。
これこそ、新世紀ヌーヴェルヴァーグ。
“インナーチューブ”に暮らすインディペンデント映画作家のクラレンス・オルリック。
何もかもに失敗し、彼は失意と赤貧に陥り、虚勢にすがるような暮らしにあった。
些細なきっかけをもって、彼は”オールドボール”の文化再生機関に所属する秘密警察官・ミラーにより、不毛な内戦への関与を強いられる。
時を同じくして、悪友フジキの手による装置“ボイルドブレイン”が完成。
自己の意識を映像化し、カネも人手もいらずに映画づくりが可能となる電送装置を使い、オルリックは再起を賭ける。
けれども装置の副作用として、彼は時間の感覚を失い、思い出と空想がない交ぜの迷乱した神経状態へと陥る。
精神を蝕まれながら、戦地“アンペイドサラリーズ”へ送り込まれたオルリックは、爆撃と妄想が降り注ぐ旅路の中、映画への狂的な妄執に憑かれていく。
『ORLIK』(2023年/78分/日本)
原作・監督・音楽:haiena(ハイエナ)
アートディレクター:ジャン・ピエール・フジイ
出演:金子貴伸、真田うるは、キクチカンキ、黒崎純也、真城あさひ、haiena
特別出演:椎木ちなつ
制作:J&HFilms
整音:こだまプロダクション
配給:ユーステール