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8月22日(金)公開
8月22日(金)公開
この作品は、タイトル通り「つなぐ」映画である。
いつの時代も若者はその街の希望であるべきだろう。しかし、景気のいい時代を知らず、生まれ育った環境に縛られるなかで、本当に夢を語れ邁進できているのか。もし若者たちが声を上げたとき、その声をすくい取り、心意気に乗じてやれる大人たちがいればどうだろう。何かを成し遂げた若者たちは自信を得て、それは同時に街全体の活気にもなる。
倉敷は大原孫三郎の時代がそういう街であった。コロナ禍を経た今だからこそ、倉敷を舞台にした映画作りを通して「元気になる街、倉敷」をみんなの住むさまざまな街へ届け、共に新しい時代を歩む一助としたい。映画タイトルにある「つなぐ映画」にはそんな想いを込めています。
主人公は高校生3人組。「倉敷美観地区にある小高い山から花火を打ち上げる」という約束の実現に奔走する少年・少女の姿を描く。
監督・脚本を手がけるのは倉敷市出身の平松恵美子。山田洋次監督作品の助監督・共同脚本を経て、映画「ひまわりと子犬の7日間」(12)で監督デビュー、脚本家としても多くの映画賞を受賞する実力派である。
岡山県倉敷市に住む高校生3人、蒼(あおい)、祈一(きいち)、紅子(べにこ)。
ある日、蒼と祈一は紅子の兄で自閉症のきょんくんを落ち着かせるため、とっさに「倉敷美観地区の鶴形山から打ち上げ花火を上げる」と約束をするが、紅子は「口先だけのできない約束では兄を傷つける」と怒り涙をこぼす。ショックを受けた蒼と祈一は約束を果たそうと行動を起こす。その矢先、美術館の学芸員の「美観地区の花火は綺麗だろうね」という言葉に、蒼と祈一は協力を求めるが「本気の賛同者を100人集めて」と条件を出される。
小さな約束が若者の本気を引き出し、その姿が大人を動かし、街のみんなに広がればこの花火はただの花火ではなくなるのだが・・・
花火は果たして打ち上がるのか!?
『蔵のある街』
(2025年/日本/103分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/DCP)
監督・脚本:平松恵美子
出演:山時聡真、中島瑠菜、堀家一希、櫻井健人、田中壮太郎、陽月華、長尾卓磨、前野朋哉、ミズモトカナコ、北山雅康、高橋大輔、MEGUMI、林家正蔵、橋爪功
音楽:村松崇継
主題歌:手嶌葵「風につつまれて」(ビクターエンタテインメント)