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戦後80周年記念 カザフスタン共和国アルマティ市日本人抑留者墓追悼碑修復チャリティ上映会

【チケット先行販売中】8月30日(土)・31日(日)限定上映

©МИНИСТЕРСТВО КУЛЬТУРЫ И СПОРТА РЕСПУБЛИКИ КАЗАХСТАН ©Studio-D

日時

【チケット先行販売中】8月30日(土)・31日(日)限定上映

料金

【特別料金】一律2,000円/ジュニア1,000円

スケジュールとチケット SCHEDULE & TICKETS

08.30

08.31

詳細 DETAIL

戦後、謂れのない罪で旧ソ連(現ロシア)から日本に戻れなかった日本人がいた。
阿彦哲郎、三浦正雄という2つの魂に捧げる、いまだからこそ知られるべき事実。

カザフスタン独立後、長年日本カザフスタンの友好のシンボルとしての役割を担ってきたアルマティ市にある日本人抑留者墓地の記念碑が壊れたため、修復することとなり、その費用を捻出するために、カザフスタンにいた日本人抑留者阿彦哲郎さんについての映画『阿彦哲郎物語』、同じく日本人抑留者の三浦正雄さんについての映画『ちっちゃいサムライ』のチャリティ上映会を以下のとおり企画しました。


上映日時及びティーチ・イン

8月30日(土)14時上映開始
『ちっちゃいサムライ 三浦正雄の子供時代』 
ゲスト:石村博子(ノンフィクション作家/講談社 本田靖春ノンフィクション賞受賞)
    斎藤弘美(日本サハリン協会会長)
    有光健(シベリア抑留者支援・記録センター代表世話人)
司会:佐野伸寿(本作品監督)
    
テーマ:民間人抑留者について

8月30日(土)17時上映開始
『阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人』 
ゲスト:小林昭菜(関東学院大学准教授)
    味方俊介(中央アジア学会会員)
司会:有光健(シベリア抑留者支援・記録センター担当世話人)

テーマ:カザフスタンにおける日本人抑留者

8月31日(日)14時上映開始
『ちっちゃいサムライ 三浦正雄の子供時代』
ゲスト:木岡紀久代(東友会実相普及委員会委員長・武蔵野けやき会顧問)
    西倉 勝 (元シベリア抑留者100歳)
司会:佐野伸寿(本作品監督)

テーマ:体験を後世に伝えるために

8月31日(日)17時上映開始
『阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人』 
ゲスト:小笠原瑛作
特別ゲスト:森恒二(漫画家/代表作『ホーリーランド』『自殺島』『創世のタイガ』)
司会:佐野伸寿(本作品監督)

テーマ:スピードアクター小笠原瑛作トークショー

主催:シベリア抑留者支援・記録センター


アルマトイ市中央墓地日本人抑留者埋葬墓地について

1997年まで首都であったアルマトイ市には、第二次世界戦後、シベリアで抑留された日本人抑留者が6千人程度抑留され、200人近くが亡くなり(カザフスタン全土には5万9千人が抑留され、約1500人が死亡)、アルマトイ市中央墓地の一角に推定145人が埋葬されました。ソ連崩壊間際に、日本人抑留者が埋葬された地域が整備され、1993年頃に抑留体験者らが追悼碑を建立しました。1991年カザフスタンの独立後、小渕恵三元首相や武村正義元大蔵大臣らがカザフスタンを訪問した際にも、必ず墓参に訪れたシンボル的な場所でした。
ところが、昨年、アスタナの日本大使館に追悼碑が倒壊されているという情報がもたらされました。日本人の戦争による抑留の歴史、そして日本とカザフスタンの友好のシンボルとして意味を持つ、この追悼碑を失うのは残念という声が寄せられ、追悼碑の再建を呼びかけることにしました。


【上映作品】

『阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人』
(2023年/カザフスタン・日本・キルギス/110分/1.85:1/白黒・カラー/DCP/G)

史上最悪と言われたソ連政治犯強制収容所に、
たった一人送り込まれながらも生還した阿彦哲郎の物語

~阿彦哲郎さんについて~
1930年樺太本斗町生まれ。ソ連侵攻により、母親と弟は北海道に引揚げたものの、阿彦さんはソ連領となった樺太に残り、命ぜられるまま、戦後も鉄工所で勤務を続けた。だが、1948年、反ソ連活動罪(スパイ容疑)で逮捕され、10年の刑を受け、人民の敵として、過酷な政治犯の強制収容所であるカザフスタンのジェスカズガンに送られ、秘密鉱山(銅鉱山)で働かされた。そこは過酷を極め、1年間で体重は半分近くになるほど衰弱し、スパスクの療養収容所に移される。そこで、奇跡的に回復する。スターリンが死んだ翌年の1954年に釈放。だが、他の政治犯と同様、そのまま永久流刑となる。日本への帰国という希望を打ち砕かれ、KGBの監視下での生活が続いた。その後、ドイツ系女性と結婚、1男1女を授かる。ソ連崩壊後の1994年、日本への一時帰国を果たす。そして何度か日本への一時帰国を行い、日本国籍を復活。2012年永住帰国を果たすものの、妻が日本で生活ができないことから、家族に請われ阿彦さんはカザフスタンへ戻ることになる。2020年6月17日、阿彦さんはカザフスタンのカラガンダ市アクタス村で娘家族に看取られ、その波乱の生涯を閉じた。映画は、政治犯の強制収容所(グラーグ)で、阿彦さんが日本に帰って家族と再会したい、その一念で耐え抜く姿を中心に描いている。

監督:佐野伸寿、エルダル・カバーロフ、アリヤ・ウバリジャノバ
出演:小笠原瑛作<KNOCKOUT―REDフェザー級王者(クロスポイント吉祥寺)>、スルム・カシュカバエフ、アサナリ・アシモフ、佐野史将、かざり
配給:Studio-D JAPAN
配給協力:UPLINK


『ちっちゃいサムライ 三浦正雄の子供時代』
(2023年/カザフスタン・日本・キルギス/110分/1.85:1/白黒・カラー/DCP/G)

14歳でたったひとりカザフスタンに送られ、
バルハシ湖・イリ河流域で生き抜いた三浦正雄の子供時代

~三浦正雄さんについて〜
1932年樺太能登呂村大吠で生まれる。1945年、ソ連軍侵攻に伴い、父たちと別れて北海道に避難したが、家族に会いたい一心で、小型船で樺太に渡ろうとしたところをソ連軍に逮捕される。三浦さんは、国境侵犯容疑となり、1年6ヶ月、刑務所で服役。その後、釈放されたが、引き続き3年の強制労働を命じられ、カザフスタンのコルホーズに送られた。漁師の助手としての仕事を与えられた。努力家だった三浦さんは、瞬く間に漁業だけでなく狩猟の技術も習得。最終的には最良の猟師が任命されるイリ・バルハシ地区の自然監督官を務めた。日本への強い思いはあったが、帰国ができない状況が続く。ソ連崩壊後、1995年一時帰国を果たす。そして2002年、心臓を患っていた妻のニーナさんの治療を日本で行いたいと考え、永住帰国。帰国後は札幌市東苗穂に住んだ。2022年1月19日家族に看取られ、祖国日本の大地で永眠。映画は、絶望の中カザフスタンに辿り着き、そこにいた人たちの善良さと、そこに広がる大自然の中、再び生きる気力を復活させる三浦さんの子供時代を描いている。

監督・脚本・製作総指揮:佐野伸寿
カザフスタン側監督:エルラン・ヌルムハムベトフ
出演:アクタン・アリム・クバト、サマル・イスリャモヴァ、ダレジャン・ウミルバエフ、佐野史将、小笠原瑛作、三浦ニーナ
配給:Studio-D JAPAN
配給協力:UPLINK