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アネット Annette

上映中~5月19日(木)

© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / EUROSPACE / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano

日時

上映中~5月19日(木)

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,200/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000
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詳細 DETAIL

2021年第74回カンヌ国際映画祭
コンペティション部門 オープニング作品 監督賞受賞

愛の大渦(メールストロム)に呑み込まれる、
ダークファンタジー・ロック・オペラ!

唯一無二の監督カラックスのとてつもない傑作!

2021年のカンヌ国際映画祭。コロナ禍で前年中止され2年ぶりの開催となったカンヌのオープニングを飾ったのがレオス・カラックスの新作『アネット』だった。長編6作目にして初の英語映画、初のミュージカル。シニカルで悪夢的なおとぎ話、しかもタイトルロールを演じるのが人形という『アネット』は、カンヌ再開にふさわしいサプライズとなった。「傑作」という好評も相次ぎ、監督賞を受賞した。
レオス・カラックスは唯一無二の監督である。彼の映画は誰の作品にも似ていない。まるで流れに逆行するかのように一作ごとに作風や文体を変えるので、自分自身の映画にすら似ていない。その物語はいつもどこか神話のようでもあり、説明可能なことと不能なことが混ざり合い、謎に答えはない。そのときどきに作者が抱えていた思考や感覚が不思議な夢のような形で物語られるのだ。

カラックスは23才の時、長編第1作『ボーイ・ミーツ・ガール』(1984年)をカンヌの批評家週間に出品。自身の分身といえるアレックスの閉ざされたロマンティシズムを夜の闇に描いてヤング大賞を受賞し、「恐るべき子供」「神童」と騒がれた。そのカラックスもすでに60才。今回は”偶像破壊的”なバンド・スパークス(ロン&ラッセルのメイル兄弟)のオリジナルストーリーをもとに、ほぼ全編の台詞が(ベッドシーンまで!)歌われるロックオペラ・ミュージカルとして、独創的なダークファンタジーを創り出した。英語圏でも「本年の最もオリジナルな映画」「興奮させる傑作」「壮大な実験」と軒並み評価が高い。

同じことを繰り返さず、後にも先にも似た作家のいない”唯一無二”の監督カラックスは、作品数こそ少ないが、早くから現代映画の重要な作家と目されてきた。”アレックス3部作”として新感覚のフィルムノワール『汚れた血』(1986年)、究極の愛と孤独を見つめた『ポンヌフの恋人』(1991年)を完成後、文豪メルヴィルの原作を現代に翻案した壮絶な『ポーラX』(1999年)、銀行家らしき男が別人に変身を重ねる予測不能な『ホーリー・モーターズ』(2012年)と一作ごとに未踏の領域へ挑戦してきた。『アネット』はその集大成であり、カラックスならではの新たな「夜の讃歌」にして「夜の果てへの旅」となった。

【STORY】

ロサンゼルス。攻撃的なユーモアセンスをもったスタンダップ・コメディアンのヘンリーと、国際的に有名なオペラ歌手のアン。“美女と野人”とはやされる程にかけ離れた二人が恋に落ち、やがて世間から注目されるようになる。だが二人の間にミステリアスで非凡な才能をもったアネットが生まれたことで、彼らの人生は狂い始める。

『アネット』(2021年/140分/1.85:1/カラー/仏・独・ベルギー・日 共同製作/PG12)
監督:レオス・カラックス
出演:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤール、サイモン・ヘルバーグ
原案・音楽:スパークス
歌詞:ロン・メイル、ラッセル・メイル & LC
配給:ユーロスペース