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特集「映画を通して原発を考える」

3月10日(月)~3月20日(木) 期間中不定期上映

日時

3月10日(月)~3月20日(木) 期間中不定期上映

詳細 DETAIL

舞台挨拶開催決定!

3月11日(火) 『首相官邸の前で』13:00の回上映終了後
登壇者:小熊英二監督

3月16日(日) 『ヒロシマ、そしてフクシマ』14:00の回上映終了後
登壇者:山本顕一プロデューサー(立教大学名誉教授)
3月7日(金)18:00よりチケット先行販売開始!ご購入はこちら
※登壇者及び内容は、予告なしに変更になる場合がございます。


【上映スケジュール】

チケットのご予約は作品名をクリックしてください。

3月10日(月) 14:50プリピャチ
3月11日(火) 13:00首相官邸の前で
3月16日(日) 14:00ヒロシマ、そしてフクシマ
3月18日(火) 13:40100,000年後の安全

【上映作品】

上映スケジュール、チケットご購入は各作品のページからご覧ください。

首相官邸の前で(2015年/日本/109分/日本語[英語字幕つき])


©2015 Eiji OGUMA

著作で数々の賞をうけた歴史社会学者の小熊英二、初の映像監督作品。

2012年夏、東京。約20万の人びとが、首相官邸前を埋めた。
NYの「ウォール街占拠」の翌年、香港の「雨傘革命」の2年前のことだった。
しかしこの運動は、その全貌が報道されることも、世界に知られることもなかった。
人びとが集まったのは、福島第一原発事故後の、原発政策に抗議するためだった。
事故前はまったく別々の立場にいた8人が、危機と変転を経て、やがて首相官邸前という一つの場につどう。
彼らに唯一共通していた言葉は、「脱原発」と「民主主義の危機」だった──。
はたして、民主主義の再建は可能なのか。現代日本に実在した、希望の瞬間の歴史を記録。

企画・製作・監督・英語字幕:小熊英二
出演:菅直人、亀屋幸子、ヤシンタ・ヒン、吉田理佐、服部至道、ミサオ・レッドウルフ、木下茅、小田マサノリ


プリピャチ(1999年/オーストリア/100分/モノクロ)

チェルノブイリ原発事故から12年。
『いのちの食べかた』のニコラス・ゲイハルター監督による、
「死のゾーン」と呼ばれる立入禁止区域で生きる人々をとらえたドキュメンタリー。

チェルノブイリ原子力発電所から約4キロメートルに位置する街、プリピャチ。1986年の原発事故の後、原発の周辺30キロメートルが立入禁止区域「ゾーン」と呼ばれ、許可なく入ることができない「管理されたゴーストタウン」と化している。立入禁止区域は有刺鉄線で覆われたフェンスで区切られ、兵士が区域内に入るすべての人々をチェックし、区域内からいかなるものも持ち出すことは禁止されている。
原発や関連施設で働く人々や、許可を得て帰還した人々など、プリピャチの立入禁止区域で生きる人々を、『いのちの食べかた』のニコラウス・ゲイハルター監督がナレーションや音楽を排し、モノクロの映像で記録していく。

監督・撮影:ニコラウス・ゲイハルター


100,000年後の安全(2009年/デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イタリア/79分/カラー)

2010年パリ国際環境映画祭グランプリ
2010年アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭
最優秀グリーン・ドキュメンタリー賞受賞
2010年コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭 有望監督賞受賞

誰にも保障できない10万年後の安全。
放射能廃棄物の埋蔵をめぐって、未来の地球の安全を問いかけるドキュメンタリー

毎日、世界中のいたるところで原子力発電所から出される大量の高レベル放射性廃棄物が暫定的な集積所に蓄えられている。その集積所は自然災害、人災、および社会的変化の影響を受けやすいため、地層処分という方法が発案された。
廃棄物が一定量に達すると施設は封鎖され、二度と開けられることはない。しかし、誰がそれを保障できるだろうか。10万年後、そこに暮らす人々に、危険性を確実に警告できる方法はあるだろうか。彼らはそれを私たちの時代の遺跡や墓、宝物が隠されている場所だと思うかもしれない。そもそも、未来の彼らは私たちの言語や記号を理解するのだろうか。

監督・脚本:マイケル・マドセン
出演:T・アイカス、C・R・ブロケンハイム、M・イェンセン、B・ルンドクヴィスト


ヒロシマ、そしてフクシマ(2015年製作/80分/日本・フランス合作)

フランス人監督が追う肥田舜太郎医師96歳最後の闘い

『核の傷』のフランス人監督マルク・プティジャンの作品。肥田舜太郎医師は、原爆投下の1945年8月6日以来、軍医として広島で医療活動を行い、戦争終結後は広島陸軍病院の移転先である山口の柳生病院に勤務しながら、広島の被災者に向き合いました。原爆投下の瞬間、広島市内にいなくても家族を探しに来たり、患者の世話をしたり、あるいは、復興業務等で広島に来た人々、入市被爆者が、発病し、死んで行くという例を数多く目撃しました。それが内部被曝によるものであることを突きとめた先生は、それまで知られなかった内部被曝というものの脅威を世界に向けて訴え続けてきました。
そして2011年3月11日東日本大震災が発災し、福島第一原子力発電所での事故が起こりました。肥田先生は原発事故の被災者が暮らす福島県いわき市へ赴きます。先生には戦後65年にわたり広島・長崎で原爆被害を受けながら生きのびた人々を診療し続けてきたという治療体験があります。内部被曝の危険性は、核所有国の政府当局者たちによって隠蔽されてきたのです。先生は最後の力を振り絞り、愚かな選択をし歴史から何も学ぼうとしない体制に向けて警鐘を鳴らし続けています。
そして、日本に原爆を投下した米軍や、日本に民間用原子力産業を導入したアメリカに対して、ハッキリとノーと言います。先生が願ってやまない、平和で核のない新しい日本の到来に向けて・・・。本作は一人の被爆医師の執念とも言うべき言葉を追ったドキュメンタリーです。
また、この作品のプロデューサーを担当したのが、映画『ラーゲリより愛を込めて』の主人公山本幡男さんの長男、映画では寺尾聰さん、奥智哉さんが演じた山本顕一さんです。山本さんは、当時立教大学のフランス文学の教授ですが、肥田医師と映画の意義に感銘を受け、プロデューサーとして映画の完成及び日本国内の上映に奔走しました。

監督:マルク・プティジャン
出演:肥田舜太郎、野原千代、三田 茂、他
製作総指揮:山本顕一
日本語ナレーション:水津 聡